まつだ眼科形成外科|東京都狛江市

眼科一般診療をはじめ、まぶたや涙目に対する高度な治療を行います。

topimage

HOME ≫ ブログ ≫

ブログページ

前額部(おでこ)の皺に対する眼瞼下垂手術の効果について

プレゼ
以前、当ブログで前額部(おでこ)へのボトックス注射による注意点について解説しました。今回は眼瞼下垂手術による皺の解消効果について手術前後の変化を示した症例をご紹介します。

写真 左:術前 右:術後1週間

67歳女性。3年程前からまぶたの重みや開けにくさを自覚されていた方です。写真では前額部の横皺を少し分かりやすくするため上方を向いてもらっています。術前は横皺が比較的目立ちますが、これは視界を確保するためや睫毛(まつ毛)に掛かる負荷を減らす目的でご本人が無意識に眉毛を挙げている結果で生じています。ご本人が意識せずに昼夜を問わず眉毛を挙上させているため横皺が形成されてしまうとともに、前額部の筋は頭頂部や首の後ろの筋と連続しているため難治性の頭痛や肩こりの原因にもなってきます。術後写真では明らかに皺が薄くなっているのがお分かり頂けると思います。眼瞼下垂手術ではまぶたの筋力を強化したり弛みを取り除くことことで眉毛を挙上させる必要性を大きく減らすことができます。その結果、先程の様々な症状を改善させることが可能です。一方、ボトックス注射では皺に対して直接アプローチするので皺自体への解消効果は高いのですが、眼瞼下垂は悪化してしまう傾向にあるため、まぶた周りの見た目が悪化したり頭痛や肩こりが根本的に改善することはありません。

当ブログでも以前から記載していますが眼瞼下垂手術の効果にはこれ以外にも様々なものがあります。今までの眼科診療では「しばらく様子をみてみましょう」と放置されていた状況を大きく変化させる可能性を持った治療です。まぶたでお悩みの方のお役に立てましたら嬉しく思います。
 
2022年11月09日 10:59

Medical DOCより「切らない眼瞼下垂手術」について取材を受けました

サンプルF
先週に引き続き、GENOVA社のメディカルドックという医療情報サイトから、「切らない眼瞼下垂手術」について今回、取材を受けました。通常の切る手術や埋没法などとの違いについて、一般の方にも分かりやすく解説しています。興味のある方は是非一度ご覧ください。https://medicaldoc.jp/m/column-m/202208p2900/
2022年10月15日 09:21

Medical DOCより「流涙(なみだが止まらない)の最新治療」について取材を受けました

当院の特徴② と 涙管チューブ挿入術
GENOVA社のメディカルドックという医療情報サイトから、流涙(なみだが止まらない)に対する最新治療について今回、取材を受けました。流涙症に関する診断とその最新治療について一般の方にもわかりやすく説明しています。興味のある方は是非一度ご覧ください。https://medicaldoc.jp/m/column-m/202208p2849/

尚、流涙症に対する最新治療は非常に限られた施設のみで行われているのが現状です。患者さんの知る機会が大変不足している領域ですので、本ブログでも今後取り上げていきたいと思います。
2022年10月08日 12:31

自費診療の症例数 137件でした(R4.1月~6月)

組子写真
前回の記事では眼瞼下垂手術における保険診療と自費診療の違いについて当院の見解を記載しました。その趣旨にご賛同いただき、一体どの程度の方が自費診療を選択されたのか集計してみましたのでご報告致します。

自費診療の手術件数:今年の上半期(令和4年1月~6月)137件 でした。

このペースで下半期も続くと仮定すると、だいたい5人にお一人の割合で自費手術をご希望されていることになります。
想像以上の結果であると、自分自身でも大変驚きました。当院の技術力を信頼していただけている証であると思いますし、関わっていただいた全ての皆様に改めて感謝申し上げます。
さらなる技術力の高みを目指すとともに、当院で手術を受けられる方々に高い満足感を感じて頂けるよう今後も研鑽を積んで参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。
2022年09月28日 10:30

眼瞼下垂手術における保険診療と自費診療の違いとは?

プレゼンテーション1
眼瞼下垂の手術では保険診療(以下、保険)と自費診療(以下、自費)の違いがどこにあるのか、疑問に思う方も多いかと思います。まぶたの下がりの程度や症状の違い、現在までの経緯など様々な点における線引の基準が施設によって異なるため、ある施設では保険適用と言われたけど別の施設では自費と言われた、といった誤解を招きやすい状況が生じてしまっています。本日は、眼瞼下垂手術における当院が考える保険と自費の違いについて少しご説明したいと思います。

まず、よくある解釈として「まぶた治療での保険では見た目の善し悪しは考慮されない。自費では綺麗に治療してもらえるので、予算が許すならば手術は眼科ではなく形成外科(美容外科)で受けるほうが良い」というものがあります。当院はこの解釈について、保険と自費の違いの一部を表すものの概ね正しくない説明であると考えています。
その理由を述べる前に、眼瞼下垂手術で得られる効果について考えてみると、機能面の改善と整容面の改善の2つに大きく分けられます。機能面の改善は視界の広がりやまぶたの重み、目の疲れの解消など主に眼科的な症状に対するものであり、整容面の改善は疲れた表情の解消やまぶたの高さや二重幅の左右差の解消など主に形成外科的な症状に対するものといえます。保険の目的は機能面の改善とされますので、これが先の説明の根拠といえるかと思います。しかし、見た目を優先するあまり、肝心の機能面での改善が得られていない例であったり目の安全への認識不足による術後の眼トラブル例で眼科へ相談に来られる方は少なくありません。また、そもそも美的感覚には個々人で違いがあり、そのことは患者さんのみならず個々の医師においても違いがあることはしばしばです。美容外科の症例写真などで、手術後に綺麗な目元になっています、との説明書きがなされているも、我々眼形成専門の立場からみて綺麗の基準に対する疑問を持たざるを得ないことはよく経験されます。つまり、見た目の美しさが主観的なものである以上、美しい仕上がりになるかどうかは保険と自費の違いには必ずしも結びつかないと考えています。では、当院が考える保険と自費の違いはどこにあるのでしょうか?

結論から述べますと、整容面におけるご要望をお受けするかどうか、これが保険と自費の線引きラインであると当院は考えています。つまり整容面に対して自分なりのこだわりがあり、それを医師と相談しながら手術を受けたい場合(例えばまぶたの挙がり具合や二重幅を何mmくらいで揃えたいとか、厚みのあるまぶたをすっきりさせたい etc)、自費による対応が妥当であると考えます。当然ですが、ご要望が無理な内容であったり、機能的に悪化してしまうことが予想されるデザインならばお断りすることもあります。一方、保険では整容面のご要望は受けられないことになりますが、これは見た目に配慮しないということではありません(ここは大事なポイントです)。当院のような眼形成の専門施設では、機能的な改善が期待できることに加えて、整容面への高い意識を持って日々手術をおこなっています。たとえ保険であったとしても美しい仕上がりを期待して頂くことは出来ると考えています。

本日の内容がまぶた手術をご検討されている方の参考になりましたら幸いです。
 
2022年09月27日 16:27

切らない眼瞼下垂手術のバリエーション

プレゼンテーション128
以前の記事で「切らない眼瞼下垂手術」について書きました。今回、実際にその術式を適応した症例についてご紹介します。
手術内容について改めて簡潔にご説明したいと思います。

切らない眼瞼下垂手術は通常の切る手術に比べて、皮膚に傷跡ができず術後の腫れや皮下出血も目立ちにくい優れたアプローチ法です。しかし、国内の形成外科や美容外科で広く認識されている切らない手術は「埋没法」を指していることが通常であり、当院で行っている方法とは根本的に異なります。埋没法は簡便である一方でまぶたを挙げる筋肉を直視することが出来ず肝心の矯正(まぶたを挙げる)効果が不十分であったり早期に再発しやすいといった欠点があります。そこで、その弱点を補うべく粘膜側を切開し筋に直接アプローチする方法(経結膜挙筋腱膜タッキング法)を独自に開発しました。本術式は通常の切る手術と同等かそれ以上の効果が出せる上、術後のダウンタイムを大変短くすることに成功しました。2016年頃から本術式を開始し症例を経験するうちに多くの患者さんから喜びの声を頂けるようになり、本術式を当院だけの技術ではなく国内で広く利用してもらいたいとの思いから、2019年に国内の眼科医学雑誌に術式の詳細を報告しています。その後も海外を中心に、同術式の治療成績など様々な内容を随時発信しています。詳しくお知りになりたい方は当院過去ブログ等をご参照ください。

ここからは経結膜挙筋腱膜タッキング法(以下、本術式)を用いた症例写真(左:術前、右:術後1週間)について解説します。
上段:若年女性、片側(左側)の眼瞼下垂の例です。左の軽度下垂に加えて、重瞼線も消えかかっており、見た目の左右差が目立つ状態でした。左まぶたに本術式を行い、下垂の左右差の改善および二重幅の左右差の改善も得られています。右の自然な二重と同様のナチュラルな二重が再現出来ていることも本術式の大きな利点です。

中段:中年女性、両側の眼瞼下垂の例です。軽度ですが、皮膚弛緩症も伴っていたため、本術式のみを適応すると術後に奥二重(二重幅が短い状態)のようになることが予想されました。そのため、本術式に加えて埋没による二重作成を同時に行っています。この方法は皮膚は切りたくないが二重幅もしっかりと確保したいという方に向いています。当院ではこの両術式の組み合わせ、言わば良いとこ取りの方法を積極的に用いています(笑)。もちろん本術式も当院のオリジナルです。

下段:高齢男性、両側の眼瞼下垂の例です。皮膚弛緩症の合併が中段の方よりも目立っている例になります。この方も組み合わせの術式を行いました。術後、左右差も少なく目元の雰囲気も改善していますが、やや奥二重の状態です。皮膚弛緩が高度の場合には皮膚切除も併施したほうが良いと思われますので、本術式よりも通常の切る術式を選択するほうがより合理的と考えられます。

以上、切らない眼瞼下垂手術の実際についてみて参りました。まぶた治療では目の前の患者さんにとってどの術式が最適であるのか、事前の見極めが何より大切です。例え手術手技に精熟した術者であったとしても、そもそもの術式選択を誤ってしまうと良好な結果を得ることは難しいと思われます。当院では様々な術式を臨機応変に使い分け、どのような場合でも最良の結果が出せるよう努めています。安心してご相談にいらしてください。
2022年09月19日 17:00

睫毛内反症の治療(若年者の逆さまつげ)について

プレゼンテーショ
以前のブログで逆さまつげについて少し書きましたが、その際は高齢者に多い眼瞼内反症についての記事でした。本日は若年者に多い逆さまつげである「睫毛内反症」について触れたいと思います。睫毛内反症とは睫毛(まつ毛)が眼球側に向かって生えており、睫毛の先端が眼球に接触している状態を指します。ゴロゴロとした異物感や眼脂、充血といった症状がでます。重症の場合、角膜が濁ってしまうことや乱視による視力低下を招くこともあるため適切なタイミングでの治療が大切です。

睫毛内反症は睫毛の向きに関わる皮下穿通枝の未発達が発症要因とされていますが、下まぶたの皮膚余剰や内眼角贅皮(蒙古襞)なども発症への関与が疑われています。皮下穿通枝の作成、皮膚余剰の切除、内眼角形成といった様々な手技を発症要因に応じて治療されているのが現状と思われます。術式を組み合わせる理由は術後再発をなるべく抑えるためなのですが、一般的には、より侵襲的な(ダメージの多い手技)術式であるほど再発率は低く抑えられるものの見た目は悪くなってしまう(整容面で不利益)傾向にあります。つまり、上記の手技をやり過ぎてしまうと、傷跡が目立ってしまったり、必要以上に結膜面が見えすぎる(あっかんべー状態)といった、あまり好ましくない見た目になってしまいます。睫毛内反症の対象が通常、若年者であることから、見た目への影響は大きな問題であり、治療をためらう原因にもなります。

そこで、当院では再発率を極力抑えつつ、見た目も綺麗なままでいられるような術式を独自に取り入れてみました。

それでは症例写真をご覧ください。
10代の男性の例です。術前写真では、下まぶたの内側を中心に睫毛が起立しているのが分かります。術後1週の写真では、下まぶたの瞼縁に近い部位に線が見えますが、左右差もなく、目立たない傷跡であることがお分かり頂けます。本例は皮下穿通枝の作成に加えて、同一の術野内において再発に寄与すると思われる部位の処置を追加で行っています。見た目を維持したまま長期的にも再発が少ない術式となっており、同一の術野での処置というのが傷跡を増やさないという意味でポイントとなります。

本術式は当院独自の方法であり、治療を受けられた方からも高い評価を頂いています。逆さまつげで悩まれている方や低侵襲な逆さまつげ治療をご希望の方などに本記事がお役に立てましたら幸いです。
 
2022年09月04日 10:59

他院術後修正について ②

プレゼンテーション11
眼瞼下垂の認知度の高まりとともに眼瞼下垂手術を受けられる機会は以前よりも増えています。これ自体は喜ばしいことなのですが、手術結果に満足できないケースも世の中で増えてしまうことは大変残念なことと感じています。眼瞼下垂手術は機能面だけでなく整容面においても高い満足度を頂くためには、高度な技術力だけでなく豊富な経験値が必要であり決して簡単な手術ではありません(多数の執刀経験がある私自身そう感じています)。
以前のブログでもご紹介しましたが、最近では、他院術後修正目的の方が数多くご来院されるようになりました。それだけ世の中に術後トラブルで困っている方が多いと思われますので、本日も症例写真を交えてご紹介したいと思います。他院での治療後にお困りの方などいらっしゃいましたら、是非参考になさってみてください。

上段:50代女性 2年前に両眼瞼下垂手術、1年前に左埋没二重手術を他院で受けられた方。疲れた表情や幅の広い二重が気になるとの訴えで当院へ相談に来院されました。下垂の低矯正および皮切ラインが通常よりも高い位置に設定されていたことが原因と判断しました。当院での手術では皮切ラインを低い位置に設定し直して、皮膚切除後、下垂の矯正を行いました。術後、視界は広がり、二重幅を含めた整容面でもご満足いただけました。

中段:40代女性 10年前に埋没二重手術歴あり、その後も複数回の二重手術および今年1月と2月に下垂オペを他院で受けられた方。当院への初診時、内側の二重ラインに不整な引き連れ線が生じてしまっており、整容面でも大変不利益な状態でした。執刀した医師からは原因はよく分からないと言われたとのことで、本人の不安も強い状態でした。引き連れの原因は、度重なる眼瞼手術によるダメージと推察されたため、そのダメージを可及的に解除する必要があると判断しました。予想通り、内側を中心に幅広く深部まで瘢痕が形成されており、これを丁寧に解除して、それと同時に下垂の矯正も行いました。術後1週の時点で二重ラインの引き連れは消失し、まぶたの開きも良くなりました。

下段:30代女性 1年前に眼瞼下垂手術を他院で受けられた方。まぶたの開きは良くなったものの、まぶたのつっぱった感じを自覚するようになってしまったとのこと。主治医からはじきに良くなりますよ、とのお話しはあったものの、その後1年経っても改善がみられないため当院へ相談に来られました。手術後のまぶたの突っ張り感は改善が難しいことが多いのですが、何らかの原因はあるはずと考え、修正手術を引き受けました。まぶたを開けてみると、筋に固定してある縫合糸の位置が不適切な位置にありこれが突っ張り感の原因と考えられました。それを除去したところ、症状は消失したとの感覚が得られたため、内部の処置を終了としました。その他、二重ラインにも乱れがあったため、併せて修正しています。ご本人からは、突っ張り感はもう治らないものと諦めていたので本当に良かったですと喜んでいただけました。

ここにお示しした以外にも、まぶた治療では様々な合併症が起こりえます。修正術にはより高い技術力が求められるため、以前からお伝えしているように初回治療を成功させることが何より大切かと思います。手術をご検討中の方は、主治医とよくよく相談されることをお勧め致します。

他院術後の修正手術(費用) 片側 290000円 両側 390000円  

 
2022年08月27日 15:30

前額部(おでこ)の横皺へのボトックス注射について

image1-2
前額部(おでこ)にできる横皺は加齢とともに深く刻まれる傾向にあり、美容的に気にされる方も多いかと思います。近年、美容系のクリニックなどで、皺の解消を目的とした前額部へのボトックス注射に人気が高まっているようです。皺形成予防にも有用として使われるボトックスですが、安易な施行には落とし穴もあることから、本日はボトックス注射の注意点について少し触れてみたいと思います。

ボトックス注射は表情皺に対する高い皺消失効果があり、前額部の皺にも著効します。手術とは異なり注射するだけで改善が期待できるという手軽さも相まって、予備知識なく気軽に受けてしまう方も多いようです。しかし、こと前額部の注射では注意が必要で、注射後、まぶたが垂れる、重くなる、視界がみえにくくなる、といった症状が出てしまうことがあります。

本来、前額部の皺は眉毛を挙上する結果生じているものなのですが、この眉毛挙上の原因として代表的なものに眼瞼下垂があります。眼瞼下垂は上まぶたが落ちてくることで視界が遮られた状態をさし、生物学的にいうと危機的な状況といえることから、その状況を回避するため人は眉毛を挙上させて視界を確保しようとします。言い換えると、眉毛の挙上はまぶたが垂れるのを無意識に代償しているといえます。しかし、この代償機序の眉毛挙上はボトックス注射によってかき消されてしまうため、注射後にまぶたが垂れてしまい、先に述べた様々な症状が現れてきてしまいます。

前額部の皺は眼瞼下垂発症のサインである可能性があり、ボトックス注射の前に、まぶたの専門医(眼形成)の診察を受けることをお勧めします。
2022年08月17日 23:33

眼瞼皮膚弛緩に対する皮膚切除の例

スライド3
まぶたの皮膚の弛み(たるみ)に対する治療について本日は書きたいと思います。前回の記事(眼瞼下垂と眼瞼皮膚弛緩の違いについて)も参考になさってみてください。
まぶたの皮膚の弛みは、まぶたの縁を超えて皮膚が垂れている場合(視界が遮られた状態)やまぶたの重みを自覚している場合などに「眼瞼皮膚弛緩症」と診断されます。本疾患はまぶたの縁が下がった状態である眼瞼下垂とは基本的に異なる疾患で、眼瞼下垂に合併していることもよくあります。まぶたの皮膚は加齢とともに伸展していく(=皮膚余剰が増える)ため、ご高齢の方に非常に多い疾患といえます。治療を受けて皮膚弛緩を解消させると、視界の広がりやまぶたの重みの解消、見た目の若返りなどの効果が得られます。

眼瞼皮膚弛緩症に対しては、主に瞼縁部(二重の部位)もしくは眉毛下、眉毛上での処置があります。この内、眉毛上は傷跡が特に目立つ部位となるため、通常は瞼縁部もしくは眉毛下が選択されます。本日は瞼縁部での皮膚切除例についてご紹介します(眉毛下皮膚切除については以前記載しましたので過去ブログを宜しければご参照ください)。

症例は60代の女性です。もともと二重(ふたえ)がある方で、二重ラインは両側ともに瞼縁から9mmの高さにありました。そこを下方の切開線に設定して、そこから上方に11mmの幅で切除部位をデザインし、皮膚切除後、縫合しています。

瞼縁部での処置の場合、通常は皮膚切除とともに重瞼を作成します。しかし、本例のようにもともとはっきりとした二重をお持ちの方の場合には皮膚切除のみの術式(単純皮膚切除)のみで問題ありません。本術式は皮膚および皮下といったまぶたの浅い部位のみが術野となるため、まぶたへのダメージがとても少なく、自然な二重を維持する上で大変有用な方法です。ただし、単純な術式とは裏腹に、見た目の左右差を生じさせない上で押さえておくべき大切なポイントがあります。まず切開線を既存の二重線から絶対にずらさないことです。わずかでもずれがあると、新たな線を作ることになってしまうため二重ラインとは別に傷が目立ってしまいます。また、左右の余剰皮膚量を正確に見積もり、それに応じて切除量を左右で微調整させる必要があります。これは重瞼を作成する方法と違って、本術式では余剰皮膚のわずかな違いが表に出てきやすいことによります。従って、手技自体は大変シンプルなものなのですが、良い結果を出すためには経験を要する術式といえるかと思います。

まぶたの状態は個々人で異なり、一人として同じ状態のことはありません。当院で治療を受けられる全ての方にご満足頂けるように、画一的ではなく、その方にとっての最適な術式を常にご提案させて頂いています。まぶたでお悩みの方は是非一度、当院へご相談ください。

 
2022年08月12日 15:33
診療時間
 
AM 手術 - - 手術 -
PM - - 手術 手術 - -
9:00~12:00/14:30~17:30
「●」は9:00~13:00
休診日:火・水・日・祝日
受付開始は診療開始15分前から、受付終了は診療終了15分前まで。
学校検診は事前にお電話でのご予約が必要となります。
03-5761-4406
東京都狛江市和泉本町4-2-13 SANTE SAKAE 102

サイドメニュー