まつだ眼科形成外科|東京都狛江市

眼科一般診療をはじめ、まぶたや涙目に対する高度な治療を行います。

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上まぶた内側の腫れについて

脂肪
上まぶたの内側の腫れが気になる方も多いと思います。これは上まぶたにある眼窩脂肪(内側)の前方へのせり出しによるものですので、しこりとは異なります。加齢変化(眼窩脂肪を押さえ込む眼窩隔膜の脆弱性)によるもののため、以前は様子見とされることが多かったのですが、適量切除することで内側の視野が広がったり見た目も良くなることから治療の対象として考えて良いかと思います。本日は上まぶた内側の眼窩脂肪についての内容です。

上まぶたの眼窩脂肪は内側と外側の2パートもしくは内側と中央・外側の3パートに分かれる方が多いとされています。それぞれのパートは眼窩後方において連結しているとされますが、このうち内側の眼窩脂肪はそれ以外の脂肪とは明らかに異なる特徴が2つあります。1つ目は脂肪の色あいで通常、脂肪は黄色味を呈するのですが、内側の脂肪は白っぽい色をしています。2つ目は加齢による脂肪萎縮が目立たないという点です。眼窩脂肪は年齢とともに全体的に萎縮する傾向にありますが、内側の脂肪は萎縮が進みにくいとされています。上まぶたの内側が腫れやすい理由は、内側の眼窩脂肪のみ加齢による萎縮が進まないことで部分的に取り残される結果、といえるかと思います。

上まぶた内側の腫れが目立つ場合、脂肪切除によって視野が広がることや見た目にもすっきりした印象が得られることから当院では希望のある方には積極的に切除するようにしています。
2023年03月08日 16:39

脂肪組織切除の効果について(ROOFと眼窩脂肪)

切り餅 イラスト図
前回のブログではまぶたの代表的な脂肪組織であるROOF(ルーフ)と眼窩脂肪、これらの特徴や手術に際しての注意点などを解説しました。
今回は脂肪組織を切除するとどのような変化があるのか、ROOFと眼窩脂肪それぞれの違いを交えて説明したいと思います。

ROOFにしろ眼窩脂肪にしろ、何らかの脂肪組織を切除するとまぶたの厚みを減じることができますが、その切除効果には両者で違いがあります。
前回ブログでご説明したように、ROOFは浅い層にシート状に存在しており繊維組織に密に囲まれた構造のため比較的動きに制限があり、その発達は張りのあるまぶた形状を司る要素になります。ROOF切除は浅い部位での操作になるため、まぶた形状を直接的に変化させやすく、場合によりまぶたの印象が大きく変わってしまうことがあります。
一方、眼窩脂肪はROOFよりも深い位置に存在し繊維組織に粗く囲まれた構造のため比較的動きに制限がなく、その発達は膨らみのあるまぶた形状に寄与します。眼窩脂肪切除は膨らみを緩和させる効果を有する一方、まぶた形状を変化させる効果は比較的マイルドです。そのため(当然、切除する量にも寄りますが)まぶたの印象を維持しやすい方法といえます。
このことを切り餅で例えますと(図参照)、表面を切って薄くするのがROOF切除であり切り方によっては餅の形状は変化してしまいます。他方、熱して膨らんで飛び出た中身を切除して萎ませるのが眼窩脂肪切除であり、餅の表面形状の変化は比較的目立たないのではないかと思います(笑)。

ROOFと眼窩脂肪をそれぞれ張りと膨らみで表現しましたが、どちらが優位に発達しているか事前に区別しにくいまぶたもあります。眼球を押してみて、膨らみが増せば眼窩脂肪優位と判断できるとされていますが実際には難しいこともあります。というのもROOFは眼窩脂肪よりも前にあるシート状の組織でありこれが下方まで発達していると奥にある眼窩脂肪を覆い隠してしまうからです。その場合には実際に手術で開いてみて、その場での判断が必要となります。

本日は脂肪組織切除の効果について、ROOFと眼窩脂肪での違いを含めてご説明しました。本日の内容が手術をご検討されている方のお役に立てましたら幸いです。

 
2023年02月15日 14:08

まぶたの厚みについて:ROOFと眼窩脂肪

ROOFと眼窩脂肪
ご存じのように、まぶたの厚みは人によって異なります。生来より分厚い人もいれば薄い人もいて、この違いは何に起因するのでしょうか?本日の内容は眼瞼下垂手術後の見た目に大きく関わる部分ともいえますので、本日はまぶたの厚みについての解説をしたいと思います。

まぶたは皮下の軟部組織や目を閉じる役割を持つ眼輪筋、脂肪、挙筋群、瞼板など様々な組織で構成されていますが、まぶたの厚みに関与する一番の要因は脂肪組織の多寡と言われています。まぶたの代表的な脂肪組織には眼輪筋下に存在するROOF(ルーフと呼ぶ)と眼窩内に存在する眼窩脂肪があり(図参照)、両者を隔てる眼窩隔膜の前にROOF、後ろに眼窩脂肪が位置します。ROOFは眼窩脂肪よりも浅い部位にあり、厚みのある線維性被膜に密に囲まれた状態にあるためその動きはほぼ制限されています。一方、眼窩脂肪はより深い位置にある挙筋腱膜の直上に存在し、薄い皮膜に粗く包まれているのみであり、まぶたの開け閉め(=挙筋腱膜の動き)に伴ってその位置が前後に変化します。

正面からみますと、ROOFは眉毛付近から睫毛側(下方)にシート状に伸びた構造をしています。一方で眼窩脂肪は眼球の後方に伸びて下まぶた側まで連続しており、眼球を後ろから支えています。ROOFはまぶたを守る毛布に例えられますし、眼窩脂肪は眼球を守るクッションであると同時に上まぶたに限ってみると挙筋腱膜の潤滑剤の役割を果たしています。

手術でまぶたの厚みを減らしたいご要望がある場合、主にROOFと眼窩脂肪の量を調節してまぶたの厚みを改善させます。ただし、脂肪切除には様々な合併症が想定されるため、上記に記載した解剖学的な特徴をよく理解した上で扱うことが肝要ですROOFは上述のようにその動きが制限されているため、ROOF切除が不均一になってしまうとまぶたの厚みにムラが生じてしまうことがあります。また、皮膚面に近い部位にあるROOFを乱雑に切除すると、瘢痕形成による皮膚との癒着が生じ、予定していない高い位置に二重とは別の皺が新たに出来てしまうことがあります。一方、眼窩脂肪の取り過ぎは凹んだまぶたになる危険性や、円滑な開閉瞼に悪影響を与える可能性があり過剰な切除は厳禁といえます。

最後に、脂肪組織は年齢とともに萎縮していく性質があるため、手術の際は理想とする厚みよりも控えめな切除にとどめておくことが何より大切です。脂肪切除を繰り返すなどして理想的な厚みを追求し続けたとしても、そのまぶたの状態は永くは続かないことを決して忘れてはいけません(これは私が敬愛するご高名な形成外科の先生のご意見ですが、私も全く同感です)。 

 
2023年01月06日 08:22

前額部(おでこ)の皺に対する眼瞼下垂手術の効果について

プレゼ
以前、当ブログで前額部(おでこ)へのボトックス注射による注意点について解説しました。今回は眼瞼下垂手術による皺の解消効果について手術前後の変化を示した症例をご紹介します。

写真 左:術前 右:術後1週間

67歳女性。3年程前からまぶたの重みや開けにくさを自覚されていた方です。写真では前額部の横皺を少し分かりやすくするため上方を向いてもらっています。術前は横皺が比較的目立ちますが、これは視界を確保するためや睫毛(まつ毛)に掛かる負荷を減らす目的でご本人が無意識に眉毛を挙げている結果で生じています。ご本人が意識せずに昼夜を問わず眉毛を挙上させているため横皺が形成されてしまうとともに、前額部の筋は頭頂部や首の後ろの筋と連続しているため難治性の頭痛や肩こりの原因にもなってきます。術後写真では明らかに皺が薄くなっているのがお分かり頂けると思います。眼瞼下垂手術ではまぶたの筋力を強化したり弛みを取り除くことことで眉毛を挙上させる必要性を大きく減らすことができます。その結果、先程の様々な症状を改善させることが可能です。一方、ボトックス注射では皺に対して直接アプローチするので皺自体への解消効果は高いのですが、眼瞼下垂は悪化してしまう傾向にあるため、まぶた周りの見た目が悪化したり頭痛や肩こりが根本的に改善することはありません。

当ブログでも以前から記載していますが眼瞼下垂手術の効果にはこれ以外にも様々なものがあります。今までの眼科診療では「しばらく様子をみてみましょう」と放置されていた状況を大きく変化させる可能性を持った治療です。まぶたでお悩みの方のお役に立てましたら嬉しく思います。
 
2022年11月09日 10:59

Medical DOCより「切らない眼瞼下垂手術」について取材を受けました

サンプルF
先週に引き続き、GENOVA社のメディカルドックという医療情報サイトから、「切らない眼瞼下垂手術」について今回、取材を受けました。通常の切る手術や埋没法などとの違いについて、一般の方にも分かりやすく解説しています。興味のある方は是非一度ご覧ください。https://medicaldoc.jp/m/column-m/202208p2900/
2022年10月15日 09:21

Medical DOCより「流涙(なみだが止まらない)の最新治療」について取材を受けました

当院の特徴② と 涙管チューブ挿入術
GENOVA社のメディカルドックという医療情報サイトから、流涙(なみだが止まらない)に対する最新治療について今回、取材を受けました。流涙症に関する診断とその最新治療について一般の方にもわかりやすく説明しています。興味のある方は是非一度ご覧ください。https://medicaldoc.jp/m/column-m/202208p2849/

尚、流涙症に対する最新治療は非常に限られた施設のみで行われているのが現状です。患者さんの知る機会が大変不足している領域ですので、本ブログでも今後取り上げていきたいと思います。
2022年10月08日 12:31

自費診療の症例数 137件でした(R4.1月~6月)

組子写真
前回の記事では眼瞼下垂手術における保険診療と自費診療の違いについて当院の見解を記載しました。その趣旨にご賛同いただき、一体どの程度の方が自費診療を選択されたのか集計してみましたのでご報告致します。

自費診療の手術件数:今年の上半期(令和4年1月~6月)137件 でした。

このペースで下半期も続くと仮定すると、だいたい5人にお一人の割合で自費手術をご希望されていることになります。
想像以上の結果であると、自分自身でも大変驚きました。当院の技術力を信頼していただけている証であると思いますし、関わっていただいた全ての皆様に改めて感謝申し上げます。
さらなる技術力の高みを目指すとともに、当院で手術を受けられる方々に高い満足感を感じて頂けるよう今後も研鑽を積んで参りますので、どうぞ宜しくお願い致します。
2022年09月28日 10:30

眼瞼下垂手術における保険診療と自費診療の違いとは?

プレゼンテーション1
眼瞼下垂の手術では保険診療(以下、保険)と自費診療(以下、自費)の違いがどこにあるのか、疑問に思う方も多いかと思います。まぶたの状態や症状の違い、現在までの経緯など様々な点において施設ごとに基準が異なるため、ある施設では保険適用と言われたけど別の施設では自費と言われた、といった誤解を招きやすい状況が生じてしまっています。本日は、眼瞼下垂手術における当院が考える保険と自費の違いについて少しご説明したいと思います。

まず、よくある解釈として「まぶた治療での保険では見た目の善し悪しは考慮されない。自費では綺麗に治療してもらえるので、予算が許すならば手術は眼科ではなく形成外科(美容外科)で受けるほうが良い」というものがあります。当院はこの解釈について、保険と自費の違いの一部を表すものの概ね正しくない説明であると考えています。
その理由を述べる前に、眼瞼下垂手術で得られる効果について考えてみると、機能面の改善と整容面の改善の2つに大きく分けられます。機能面の改善は視界の広がりやまぶたの重み、目の疲れの解消など主に眼科的な症状に対するものであり、整容面の改善は疲れた表情の解消やまぶたの高さや二重幅の左右差の解消など主に形成外科的な症状に対するものといえます。保険の目的は機能面の改善とされますので、これが先の説明の根拠といえるかと思います。しかし、見た目を優先するあまり、肝心の機能面での改善が得られていない例であったり目の安全への認識不足による術後の眼トラブル例で眼科へ相談に来られる方は少なくありません。また、そもそも美的感覚には個々人で違いがあり、そのことは患者さんのみならず個々の医師においても違いがあることはしばしばです。美容外科の症例写真などで、手術後に綺麗な目元になっています、との説明書きがなされているも、我々眼形成専門の立場からみて綺麗の基準に対する疑問を持たざるを得ないことはよく経験されます。つまり、見た目の美しさが主観的なものである以上、美しい仕上がりになるかどうかは保険と自費の違いには必ずしも結びつかないと考えています。では、当院が考える保険と自費の違いはどこにあるのでしょうか?

結論から述べますと、整容面におけるご要望をお受けするかどうか、これが保険と自費の線引きラインであると当院は考えています。つまり整容面に対して自分なりのこだわりがあり、それを医師と相談しながら手術を受けたい場合(例えばまぶたの挙がり具合や二重幅を何mmくらいで揃えたいとか、厚みのあるまぶたをすっきりさせたい etc)、自費による対応が妥当であると考えます。術後結果に対するコミットメントも行うため、機能の改善に加えて左右差の少ない状態を確かに作りたいとの意向が強ければ、初めから自費を選択されるほうが合理的です(当然ですがご要望が無理な内容であったり、機能的に悪化してしまうことが予想されるデザインならばお断りすることもあります)。一方で保険では整容面のご要望は受けられないことになりますが、これは見た目に配慮しないということではありません。当院のような眼形成の専門施設では、機能的な改善が期待できることに加えて、整容面への高い意識を持って日々手術をおこなっており、保険であったとしても機能が伴った自然な仕上がりを期待して頂くことは出来ると考えています。ただし、結果的にご自身の中で許容しがたい見た目であったり左右差ができてしまった場合でも保険による追加治療は難しいことは付け加えておきたいと思います。

本日の内容がまぶた手術をご検討されている方の参考になりましたら幸いです。
 
2022年09月27日 16:27

切らない眼瞼下垂手術のバリエーション

プレゼンテーション128
以前の記事で「切らない眼瞼下垂手術」について書きました。今回、実際にその術式を適応した症例についてご紹介します。
手術内容について改めて簡潔にご説明したいと思います。

切らない眼瞼下垂手術は通常の切る手術に比べて、皮膚に傷跡ができず術後の腫れや皮下出血も目立ちにくい優れたアプローチ法です。しかし、国内の形成外科や美容外科で広く認識されている切らない手術は「埋没法」を指していることが通常であり、当院で行っている方法とは根本的に異なります。埋没法は簡便である一方でまぶたを挙げる筋肉を直視することが出来ず肝心の矯正(まぶたを挙げる)効果が不十分であったり早期に再発しやすいといった欠点があります。そこで、その弱点を補うべく粘膜側を切開し筋に直接アプローチする方法(経結膜挙筋腱膜タッキング法)を独自に開発しました。本術式は通常の切る手術と同等かそれ以上の効果が出せる上、術後のダウンタイムを大変短くすることに成功しました。2016年頃から本術式を開始し症例を経験するうちに多くの患者さんから喜びの声を頂けるようになり、本術式を当院だけの技術ではなく国内で広く利用してもらいたいとの思いから、2019年に国内の眼科医学雑誌に術式の詳細を報告しています。その後も海外を中心に、同術式の治療成績など様々な内容を随時発信しています。詳しくお知りになりたい方は当院過去ブログ等をご参照ください。

ここからは経結膜挙筋腱膜タッキング法(以下、本術式)を用いた症例写真(左:術前、右:術後1週間)について解説します。
上段:若年女性、片側(左側)の眼瞼下垂の例です。左の軽度下垂に加えて、重瞼線も消えかかっており、見た目の左右差が目立つ状態でした。左まぶたに本術式を行い、下垂の左右差の改善および二重幅の左右差の改善も得られています。右の自然な二重と同様のナチュラルな二重が再現出来ていることも本術式の大きな利点です。

中段:中年女性、両側の眼瞼下垂の例です。軽度ですが、皮膚弛緩症も伴っていたため、本術式のみを適応すると術後に奥二重(二重幅が短い状態)のようになることが予想されました。そのため、本術式に加えて埋没による二重作成を同時に行っています。この方法は皮膚は切りたくないが二重幅もしっかりと確保したいという方に向いています。当院ではこの両術式の組み合わせ、言わば良いとこ取りの方法を積極的に用いています(笑)。もちろん本術式も当院のオリジナルです。

下段:高齢男性、両側の眼瞼下垂の例です。皮膚弛緩症の合併が中段の方よりも目立っている例になります。この方も組み合わせの術式を行いました。術後、左右差も少なく目元の雰囲気も改善していますが、やや奥二重の状態です。皮膚弛緩が高度の場合には皮膚切除も併施したほうが良いと思われますので、本術式よりも通常の切る術式を選択するほうがより合理的と考えられます。

以上、切らない眼瞼下垂手術の実際についてみて参りました。まぶた治療では目の前の患者さんにとってどの術式が最適であるのか、事前の見極めが何より大切です。例え手術手技に精熟した術者であったとしても、そもそもの術式選択を誤ってしまうと良好な結果を得ることは難しいと思われます。当院では様々な術式を臨機応変に使い分け、どのような場合でも最良の結果が出せるよう努めています。安心してご相談にいらしてください。
2022年09月19日 17:00

睫毛内反症の治療(若年者の逆さまつげ)について

プレゼンテーショ
以前のブログで逆さまつげについて少し書きましたが、その際は高齢者に多い眼瞼内反症についての記事でした。本日は若年者に多い逆さまつげである「睫毛内反症」について触れたいと思います。睫毛内反症とは睫毛(まつ毛)が眼球側に向かって生えており、睫毛の先端が眼球に接触している状態を指します。ゴロゴロとした異物感や眼脂、充血といった症状がでます。重症の場合、角膜が濁ってしまうことや乱視による視力低下を招くこともあるため適切なタイミングでの治療が大切です。

睫毛内反症は睫毛の向きに関わる皮下穿通枝の未発達が発症要因とされていますが、下まぶたの皮膚余剰や内眼角贅皮(蒙古襞)なども発症への関与が疑われています。皮下穿通枝の作成、皮膚余剰の切除、内眼角形成といった様々な手技を発症要因に応じて治療されているのが現状と思われます。術式を組み合わせる理由は術後再発をなるべく抑えるためなのですが、一般的には、より侵襲的な(ダメージの多い手技)術式であるほど再発率は低く抑えられるものの見た目は悪くなってしまう(整容面で不利益)傾向にあります。つまり、上記の手技をやり過ぎてしまうと、傷跡が目立ってしまったり、必要以上に結膜面が見えすぎる(あっかんべー状態)といった、あまり好ましくない見た目になってしまいます。睫毛内反症の対象が通常、若年者であることから、見た目への影響は大きな問題であり、治療をためらう原因にもなります。

そこで、当院では再発率を極力抑えつつ、見た目も綺麗なままでいられるような術式を独自に取り入れてみました。

それでは症例写真をご覧ください。
10代の男性の例です。術前写真では、下まぶたの内側を中心に睫毛が起立しているのが分かります。術後1週の写真では、下まぶたの瞼縁に近い部位に線が見えますが、左右差もなく、目立たない傷跡であることがお分かり頂けます。本例は皮下穿通枝の作成に加えて、同一の術野内において再発に寄与すると思われる部位の処置を追加で行っています。見た目を維持したまま長期的にも再発が少ない術式となっており、同一の術野での処置というのが傷跡を増やさないという意味でポイントとなります。

本術式は当院独自の方法であり、治療を受けられた方からも高い評価を頂いています。逆さまつげで悩まれている方や低侵襲な逆さまつげ治療をご希望の方などに本記事がお役に立てましたら幸いです。
 
2022年09月04日 10:59
診療時間
 
AM 手術 - - 手術 -
PM - - 手術 手術 - -
9:00~12:00/14:30~17:30
「●」は9:00~13:00
休診日:火・水・日・祝日
受付開始は診療開始15分前から、受付終了は診療終了15分前まで。
手術枠では診察は行っておりません。学校検診は事前にお電話でのご予約が必要となります。
03-5761-4406
東京都狛江市和泉本町4-2-13 SANTE SAKAE 102

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