眼瞼黄色腫の治療について
黄色で結節状の皮下病変であり、中性脂肪やコレステロールといった脂質代謝異常に関連して発症するケースや関連が不明確なケースがあります。膝や肘、踵などにしばしばできますが、まぶたは好発部位の一つです。この病気は治療に際して戸惑うこともあるやや厄介(?)なものの一つになりますので2例の症例写真とともにブログで取り上げてみます。
まぶたにできる黄色腫のことを眼瞼黄色腫と呼び、上まぶたの内側が好発部位であり、たまに目尻などにもできたりします。
治療は外科的に切除もしくはレーザー治療になります。レーザー治療は根治は難しい場合が多く、またレーザーを当てた部位が白く変色して外観的に目立ってしまうことがあり、当院では基本的に切除以外はお勧めしておりません。ただし、切除にも問題点があります。
黄色腫は皮下に皮膚と癒着するように存在するため、病変のみを掻き出すことは難しく、皮膚も同時に切除することが一般的です。先に記したように、眼瞼黄色腫は上まぶた内側が好発部位であり、外側に比べて皮膚余剰が少ない部位であること、また病変は概ね円形に生じることから切除の際に無理のないデザインの作成は難しいことが多いです。
当院では皮膚切除の際のデザインを応用することで対応しています。場合によっては切除した正常皮膚を欠損部に補填する皮膚移植なども行いますが、極力、切除後の見た目が自然となるように心掛けています。是非安心してご相談ください。
2022年01月06日 18:18