埋没法(二重手術)でまぶたの重みが解消されない例 ②
昨日、埋没法後のまぶたの重みでご来院された方の例をご紹介しました。最近、同様の症状でお悩みの若い方が数多くご来院されるので、本日も1例(20歳女性)ご紹介します。
術前写真をご覧いただくと、(昨日の方と比較して)やや幅広いふたえが形成されてます。お若いこともあり皮膚弛緩が目立つ感じでもありません。しかし、ご本人はまぶたの重みで大変悩まれています。一体なぜ、このような訴えになるのでしょうか?
これは”まつ毛に掛かる皮膚”が原因です。人はまつ毛に負荷を感じると無意識に眉毛(まゆげ)を挙上させて視界を確保しようとします。若い方はご高齢の方と違い、眉毛を挙上させる癖がついていない(=おでこに皺がよっていない)ため、眉毛を挙上させることに負荷を感じる傾向があります。この状態に埋没法で対処する場合(あくまで、通常のふたえ幅を想定)、ふたえのくびれがしっかりしていれば通常問題となることは少ないのですが、糸の緩みとともに徐々にくびれは浅くなり、いずれまつ毛に掛かる負荷を軽減できなくなります。そうなると、埋没法で作られたふたえの線は機能的に意味をなさなくなり、”単なる皺”と変わりないことになってしまいます。
切開法の術後1週の写真をご覧いただくと、ふたえの幅は術前とおおきな変化はないものの、まつ毛に掛かる負荷が軽減され、お悩みの症状はすっかり解消されました(祝)。確実な手技が行われさえすれば、切開法の効果は埋没法とは違い永続的です。切開法に対して抵抗を感じておられる方もいると思いますが、まぶたの腫れや皮下出血は工夫しだいでかなり抑えることができますし、切開ラインも(まだ赤みはあるものの)丁寧な手術であれば周りに気付かれる心配はそれほど必要ありません(笑)。
まぶたの重みや眉毛の違和感による悩みをもつ方は、年齢を問わず多くいらっしゃいます。勇気を出して受診してみても、「若いし、まぶたは特に問題ないよ」などと言われ真面目に取り合ってもらえなかった、といった話しもよく聞かれます。
気になることがあれば、是非一度、当院へご相談にいらしてください。
#写真使用にはご本人の許可を得ております。
想定される合併症:眼異物感、皮膚のたるみ、再発
費用(保険適応の場合):片側 1割負担 7200円 3割負担 21600円
2021年10月02日 21:49